八日目の蝉 角田 光代 ずいぶん前に読んだのだけれど、心が乱れてどうにもならなかった『八日目の蝉』。不倫の末、子どもを産むことができなくなった希和子が、不倫相手の乳児を連れ去る。4年余り育てたところで捕まる。「薫」と名づけられた恵理奈の、その後のストーリーが本筋。
 最初は、6ヶ月なら人見知りも多少するだろうし、何より最近は完母の子が多いのだから、絶対に無理だろう、病院は?予防接種は?ひどい目にあった不倫相手の女の復讐だとしても、絶対に許せないストーリーだ、という思いが強く、「薫」がかわいそうで苦しかった。何も知らない「薫」が希和子になつくのが、本当に許せないことだと思った。それでも、希和子が警察に捕まるシーンでは胸に迫るものがあった。そうやって育ってしまった「薫」が、本当の家族の元に戻ってからの話が真骨頂。・・・誰も憎みたくなかったという恵理奈の言葉。最後も大号泣してしまいました。
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