
鉄剤を飲み始めたら、ブラボーと叫びだしたいくらい元気になった。以前は何をするにも、しんどい、苦しいと思ったいたのが嘘のようだ。噂に聞くナニはアレだが、この元気さ加減には代えがたい。
新聞でも複数紙に書評が載っていた帚木蓬生さんの『インターセックス』。子どもを公園で遊ばせながら読んでいたら、タイトルを目ざとく見つけた近所の子どもに、いやらしーいやらしーと絶叫されて、「やらしくないよ、病院の本だよ、お医者さんの本!」と必死に言い訳した。
生物的に女性でも男性でもない“第三の性”であるインターセックスを題にとったミステリー。美しい、泌尿器婦人科の医師・秋野翔子は、院長の岸川に請われて、産婦人科を主力とするサンビーチ病院に勤めるようになる。翔子はインターセックスについて造詣が深い。発言の一つ一つが勉強になった。解説のための小説になっている部分もあったような気が・・・。後半、ある人物の死亡事件の謎解きが軸になって、最後は衝撃的な事実が明らかになる。
産婦人科医師逮捕起訴事件についても触れられ、勉強になった。しかし、お勉強部分にこだわるあまり、小説としてこなれていない気がする。お人形のような翔子が、意思を持たずにフラフラしていた結果、こういうことになりました、という具合いにストーリーが進む。最後のネタばらしだけで終わるのは、なんだかテレビの2時間ミステリーか?という感じ。特に、あの人のあのことが最後に明らかになるところは、まあそうだろうなあという気はしていたけれど、それまでの態度からして、それはその人の関係者に対して不誠実すぎるのではないかと思った。なぜそうしていたのか、理由がよく分からない。葛藤も描かれていない。文句が多すぎるけれど、本当に勉強になったので読んでよかったと思う。(なんじゃそりゃ)